「最期に見ておきたいものは?」オランダの私設救急隊が取り組む、ある終末ケア

投稿日:2016年12月5日 更新日:

 

ambulancewens

▲出典:Twitter @StAmbulancewens

 

ここはどこでしょう。ストレッチャーに乗った人物は何をしているのでしょう。

Twitterに投稿されたこの写真にはつぎの一文が添えられています。

 

「この夫人は、テッセルをもう一度たのしむことができます」

 

テッセルとはオランダの首都アムステルダムから北70kmほどに位置する島の名前です。砂丘と海鳥の観光名所として知られ、夏には数多くの海水浴客が訪れます。しかしすでに9月。北の海は荒々しい素顔に戻り始めています。この島へは1時間に1本のフェリーか、あるいは不定期で通う航空機しか渡る手段がありません。

夫人は終末期を迎えています。かつて、この地を訪れたことがあるのでしょう。生涯忘れられない思い出深い場所で、彼女は夕陽を見つめながら我が人生のときにひたっているのです。

@StAmbulancewensのTwitterアカウントには、このほかにも「最期に見ておきたい」と願った人びとの写真が掲載されています。それは動物園であり、美術館であり、親族の結婚式であり、昔釣りをたのしんだ近所の小川であり、夫婦の自慢のコテージであり、長年暮らした自宅であったりします。どの写真も、静かで、温かく、やすらかな気配に満ちています。

病のため病院から容易には出ることのできない患者がいます。オランダで救急車のドライバーとして働いていたKees Veldboerは、そんな人びとのためになにかできることはないか、と考えました。

きっかけはある末期患者の言葉です。昔、船乗りだったという彼は「最期に船が見たい」と告げました。Kees Veldboerと隊員たちは彼の望みをかなえようと奮闘し、実現します。

その経験はやがてボランティア活動へと発展します。そして財団法人Ambulance Wensの誕生へとつながる。直訳すると「希望の救急車」です。団体は民間の救急隊員で構成され、末期を迎えた患者を無償で望みの場所へと運ぶサービスを展開しています。その活動は寄付金とさまざまな団体とのコラボレーションによって支えられています。

末期を迎えつつある患者の願いはほとんどがささやかなものだそうです。無理もありません。弱った体でできることは限られています。しかし、その価値には計り知れないものがあるでしょう。末期患者の最後の望みは、これまで医療と死の隙間にあり見落とされがちでしたが、そこにこそ「人間らしい別れ」があることを、この活動は教えてくれます。

日本にも、あっていい活動です。

 

▼記事はこのツイートと関連サイトを参考にしています

 

▼オフィシャルサイト

http://www.ambulancewens.nl/

 

 

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sunnydayfunny

昭和半ば生まれのおじさんです。妻と娘と猫と金魚と東京西部にひっそり暮らしています。息子夫婦に孫娘ちゃんもいます。「くらしとこころにそらより」うるおいを降り注ぐ記事をめざしています。

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