「 癒し 」 一覧

memoryoftheplace

むかし古いお堂のあったところ

  薄暗い部屋のなか、老婆たちが車座になり念仏を唱えている。じゃらじゃらと音がするので目を凝らすと、全員の膝の上に大きく黒光りした玉が載っていた。左から右へとリズミカルに移動する玉。一つの大 ...

kazuoishiguro

カズオ・イシグロの2冊と僕が子ども時代を語る理由

僕はカズオ・イシグロの本を2冊しか読んでいません。「日の名残り」と「わたしを離さないで」です。しかし、彼の小説家としての動機は、作品をとおして僕の心を揺さぶり、僕が子どものころの郷愁を言葉に残す出発点 ...

shokupan

食パンの、美味しい想い出

子どものころ、家は農家で、田植えや稲刈りの時分にはお昼ごはんをつくる暇がなくなります。するとよくお店から買ってきたパンが用意されました。     たのしみだったのがサンドイッチでし ...

herbpot01

ハーブ山盛りのお手製芳香剤に見る妻の日常の愛し方

台風で根こそぎ倒れたローズゼラニウムをプランターから抜き取り、燃えるゴミに出すつもりでした。 連れ合いがそれをゴミ袋から取り出しキッチンでパチンパチンやりはじめました。あとでトイレにいくと、とてもよい ...

secretgarden

秘密の中庭

初恋の話をしようと思います。 中学1年生のころ、なんとなくいいなと思う女の子がいました。やせていて背が高く、主だったグループからはちょっと距離を置いている。笑顔を見せることはあまりなく、謎めいた視線が ...

countrydialect

消えつつあるこごろましい故郷の言葉

  中学2年生のとき、新任の女先生が口を酸っぱくして言ったのが「正しい言葉遣い」でした。なにしろ田舎で、海辺の村でしたから、大人たちは気性が荒く、言葉も乱暴でした。子どもたちも当然、それに準 ...

tsumiki01

息子が使った30年前の積み木を洗う

古い積み木を物置きから取り出し、洗いました。初めて授かった息子のために30年前に購入し、その後産まれた娘と二人がお世話になった積み木です。 さんざんなめ回し、積んでは崩し、プラレールの街になり、やがて ...

konrinzai

金輪際と僧

昔、一人の僧がいた。岩と砂の大地を西へ、西へと歩いていた。 腹の底をえぐるようなひもじさと酷暑極寒の鞭打つような痛み、森や夜の闇に潜む獣と幻影の恐怖に耐え、ただ前へ。まるで生と死の淵を彷徨うような旅を ...

yamakagashi

少年たちの神となったヤマカガシ

僕はヘビが苦手です。あのヌメっとした棒がくねくねと前へ進む異様な姿に怖気を覚えます。しかしドジョウやウナギはぜんぜん平気なので、やはり子どものころの教えがその後のヘビ嫌いを育てたのだと思います。 &n ...

chiisaiouchi

絵本の想い出 05|いろいろあって春がまためぐる「ちいさいおうち」

  祖母は、庭の横を流れる小川の向こうに小さい畑を作っていました。おばあちゃんっ子だった僕は、いつもついて回り、畑仕事をしている間、何も植えていない空いた場所で土いじりをしていました。 思い ...

kuroitonkati

絵本の想い出 04|みんなつながっていることを知った息子と「くろいとんかち」

  たぶんあれは息子と二人きりで初めて散歩に出掛けたときのことだったと思います。近所の公園の池は水を抜き取る“かいぼり”の最中で、ほとんど干上がっていました。僕はベビーカーに乗った息子に排水 ...

murasakikatabami01

夫婦の価値観の相違と、それを認めあうということ

  なぜか小さな花に惹かれます。だから庭の草取りをしても小さな花を咲かせる雑草を抜き取ってしまうのが忍びない。 いつか野生のスミレ草ばかりを残していたら、それを好物とする蛾が卵を産み付け、庭 ...

swimming-pig

【おもしろ動画】誰だよ?ブタは泥水が好きって言ってたやつ!

  子どもの頃、祖父が道楽でブタを飼っていました。2m四方の木のゲージが左右に五つ。真ん中の通路を歩くと、身を乗り出し、べっとり濡れた鼻をこすりつけてきます。水道水で週に何回か掃除し、ワラを ...

yamatsutsuji

メダカとモウセンゴケと山つつじの頃

  遠浅の海となだらかな丘陵の間にできた狭い土地に、僕の産まれた村はあった。 平地が丘陵地帯の奥まで入り組んで、谷状となったどん詰まりでは清水が湧き出ていた。そこは谷津(やつ)と呼ばれ、村か ...

zundara01

ズンダラ。ジョシチニー。ノムル。わが家で誕生したヘンな言葉たち

    新婚時代、二人だけのヒミツをたのしむようにさまざまな隠語を発明しました。いっしょに暮らすということ、人生の同じ時間をわかちあうということ、その愛おしさが募り募って、独自の言 ...

santanonatsuyasumi

絵本の想い出 03|あの人は旅行がヘタだった!「サンタのたのしいなつやすみ」

  家族4人でグアムに行ったときのことです。昼のバーベキューにうんざりしていた僕たちは中華料理でディナーをキメることにしました。4人といっても半分は小学生。なのにあれもこれもと注文してしまい ...

suirenbachi2017_01

屋上に移動した金魚一尾の睡蓮鉢ついに白い花が咲きました

2017/05/14   -未分類
 

この記事は「睡蓮鉢で金魚を飼って学んだビオトープのことや近況のお知らせ」に移動しました。

170502mugislife02

(ネコナデ007)パステルミケ娘様、お声がお漏れになられる

  毎朝寝室にやって来て、寝ている僕のベッドサイドで「早く起きなさいよ」「猫草をいただく時間よ」と催促するパステルミケ娘様。とってもおしゃべりで、お腹を撫でてもらうときも、気持ちよくてつい声 ...

enishinotsui

70年の縁の終わりに学んだこと

  人の思いに心が動かされたので、誤解を恐れず書きます。不適切な表記もあるかもしれませんが、昔のことを正しく記述するためです。ご容赦ください。 僕が生まれる前、田植えや稲刈りの時期は人手が足 ...

tanetsukebana

種漬花

  地植えの水仙を鉢に植え替えて数年。南向きの花台のいちばん日当たりのよい場所に置かれた鉢は、期待に反し、今年も葉ばかりで花は一輪しか咲きませんでした。それもすでに枯れ、文字通り葉のみとなっ ...

clafoutis

旬のすぎたイチゴを焼いて美味しく春のかんたん「クラフティ」

  フルーツに火を通すとなんて美味しいんでしょうか。化学的な反応はよくわかりませんが、糖度がグンと増すような気がします。リンゴ、バナナ、トマト、チェリー、ベリー、ぶどう、オレンジ、いちじく… ...

kumatorisunooyatsu

絵本の想い出 01|きいちごぽちんぽちん「くまとりすの おやつ」

  子どもたちへの絵本の読み聞かせは、おもに僕が担当していました。「もう寝なさい」と母に告げられると、最後のあがきとして呼ばれ、2段ベッドでのお話タイムが始まります。絵本だけでなく、僕が子ど ...

woodcarving01

ヘタクソを味と信じて作ってみた、ちょっといびつな木の器

  小さいときから絵を描くのが好きで、実家の古い柱にいたずら書きをしては怒られたものです。あれはたしか5歳の節句のときです。母親があちこち描いて困ると客前でこぼしたのでしょう。招かれていた祖 ...

spring_lover

帰りの電車で

  「夏らしい雲」と彼女は言った。 ドラマの主人公がいかにも放ちそうな月並みな言葉だが、空気が一変したのは確かだった。 春を数週間先取りしたような陽気の3月。郊外を走る電車。彼女は途中駅で乗 ...

uminokioku

龍宮城を知っている

  僕の生まれた村のまえは海で、広い干潟があった。それは隣村まで続き干拓になっていた。     干拓といわれても、ぴんとこない人が多いだろう。干拓は、海に土を盛り、周囲を ...

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