20年前、3階の部屋に設置したエアコンが壊れ、このたび買い替えることになりました。当時、直下に室外機を置く場所がなかったので、壁中に隠蔽配管を施し、10mほど離れた2階の屋根部分に設置しました。新築時だったので、深く考えずに施工してもらったのですが、今回そのおかげで大きな制約を被ることとなってしまいました。
配線が古いタイプなので接続できない
使用する場所は6畳に満たない狭い部屋です。そのため買替機種は家電量販店で最安値のものを購入。屋根上の室外機の再設置などに不安があったので、設置前に工事の見積をお願いすることにしました。
その結果、買い替えた機種が使用できないものであることが判明。別の機種へと選び直さなくてはなりませんでした。
原因は壁中隠蔽配管内を通る室内機と室外機をつなぐための配線の太さでした。
主流は1.6mm径から2.0mm径へ
1998年の設置時、標準的な機種は配線の太さが1.6mm径のものでした。
それが20年後の現在、省エネタイプの機種が増え、より高電圧に耐えられる2.0mm径が主流となっているというのです。かつては配線の太さにある程度の許容範囲がありましたが、メーカーによっては厳密に指定されるようになったそうです。
つまり買い替えた機種は2.0mm径のケーブルが必要であり、わが家の壁中隠蔽配管を通るケーブルは1.6mm径であったというわけです。
素人考えで、配管から配線だけを抜き取り、新しいものを通せないかと提案してみましたが、即却下。壁中を直角に曲がる細い配管に通るわけがありません。
配線を壁伝いに這わせるか、リフォーム工事を行い配管ごととりかえるか、そうでもしなければ2.0mm径タイプのエアコンを設置することはできないということでした。
配線の長さに余裕がない
しかも機種のサイズも限定されることになりました。
壁中隠蔽配管のため配線の長さに余裕がありません。従来の機種は横720mm×高さ250㎜×奥行230mmの小型タイプであり、さらに配管口の位置が配線のジョイント部分から離れていました。新しい機種に配線を接続するには高さ280mm以内、奥行260mm以内でなければならないという制約も生じていたのです。
配線が1.6mm径でも使用できるエアコンは現在(2018年10月)パナソニック、三菱電機、ダイキンから発売されており、その中から選ばなくてはなりません。
ダイキンの機種はジョイント部がより壁に近い位置にあるのが特徴で、奥行サイズの制約に若干の余裕があります。より確実な設置工事にはダイキンがベストということでした。
適合機種に選び直し本体価格が33%もアップ
結局、再度家電量販店に出向き、前回購入した機種をキャンセル。販売員の方から見積担当の方に問い合わせいただき、確実に適合するダイキンの機種に変更しました。
この夏、別の部屋のエアコンを入れ替えた際には、信頼のトップブランドとして最初からご指名のダイキンでしたが、今回は図らずものダイキン。本当はそんなによいものでなくてよかったのです。なのに本体価格(標準取付工事費含む)が33%もアップしてしまいました。
壁中隠蔽配管&室外機2階屋根撤去・設置の工事費
せっかくなので壁中隠蔽配管と室外機2階屋根設置という条件での買い替え時の工事費をシェアしておきます。
家電量販店や通販では一般に本体価格に標準取付工事費が含まれています。
たとえば購入した店の標準取付工事の内容は
冷房能力3.9kwまでの機種(今回は条件内)
室外機地上置またはベランダ置(今回は条件外)
配管パイプおよびドレインホース4mまで(今回は条件外)
などとなっています。
そもそも従来機の撤去費用はここには含まれていません。買い替え時は標準取付工事費とは別に新たな工事費が追加されることになります。
今回はつぎのとおりとなりました。
思いのほか工事費がかかりました。
なお配管内部の洗浄が必要となれば、さらに1万6200円がプラスされます。
まとめ
壁中隠蔽配管でエアコンの買い替えをお考えの方は、
購入する際に現機種を伝え、配線が1.6mm径か2.0mm径のどちらであるかを調べてもらい、適合する機種を選ぶようにしましょう。
設置できない機種があるのでご注意ください。
■ エアコンの設置についてこちらの記事もぜひどうぞ。
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