子供の頃、残り少なくなったエメロンシャンプーを水で薄め、アリの巣穴に注いだことがあります。「う~ん、化学の力」と訳知り顔で、続々と這い出てくるアリたちを眺め有頂天になっていました。学習の場ではありましたが、今から思えばひどいことをしたものです。
さて、こちらのアリさんたちも、人間のふとしたイタズラ心から、ささやかな受難に遭っています。
出典:YouTube
黒い油性サインペンでしょうか。丸を描くと、囲まれたアリはそこから出られなくなってしまいました。どんなカラクリがあるのでしょう。ネットで調べてみたら、およその真相がわかりました。みなさんの解説をまとめると
・アリは蟻酸を出し、その匂い?を頼りに行動する
1匹のアリが獲物を見つけると、そこに次々とほかのアリが集まってくるのも、決して目がよかったり、鼻がよかったりするわけでなく、この蟻酸(足跡)の濃さに何匹もの追従を確認し、後追いの価値を判断しているからなのでしょう。自然界が恵んだ集団行動のためのシステマティックな習性です。
・油性サインペンはアルカリ性である
アルカリ性の顔料であることがポイントのようです。チョークもクレヨンも同様の効果があるとされています。
・アルカリが蟻酸を消す
油性サインペンのアルカリ成分が酸を中和してほかのアリの足跡を消してしまうとのことでした。諸説あるようですが、どうやらこの説が有力なようです。アルカリ成分自体の揮発も忌避効果を発揮しているのかもしれません。
アリさんには気の毒ですが、なかなか勉強になる動画です。いや、ゴメンナサイ。
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