白い窓がクセモノ
小学生の問題とタカをくくって取り組むと、頭の固くなった大人にはとても手に負えないものだった、ということがありますよね。今回ご紹介する問題も、その一つ。さてあなたは解けますか?
問い)白い正方形の窓のあいた長方形の壁を等分する線を1本ひきなさい
▲出典:岩波書店「ひとけたの数に魅せられて」マーク・チャンバーランド
くねくね曲がってはいけません。直線でスパッと区切ってください。
はいシンキングタイムです。
長方形を等分する線
さて、おわかりになりましたか。最近、受験勉強をされた若い方なら瞬殺で解けるでしょうね。どうやら中学受験の基本中の基本の定理を用いるそうなんです。
ヒントを出しますね。
ヒント)
長方形ABCDの対角線が交わる点Gを通る直線EF(赤い線)はどの位置にあっても長方形ABCDを等分します。
それは三角形AEGと三角形CFGが等しいことから直線AE=直線CFが証明でき、四角形AEFD(グレー)と四角形BCFE(白)は等しいことがわかります。
ちなみに、ここに登場する錯角、対頂角、及び関連する図形の相似は、現在、小学5年生の算数で学ぶことです。
さて、これを応用すればもうカンタンですね。冒頭の問題に戻り、もういちど頭をひねってみてください。
ふたつの長方形を等分する線
正解はこちらです。
答え)
正方形abcdの白い窓を等分する線は対角線の交点gを通っていなくてはなりません。また長方形ABCDを等分する線は対角線の交点Gを通っていなくてはなりません。
つまり交点gと交点Gを通る直線EF(赤い線)が答えとなります。
グレー色の壁を等分する線が白い窓の面積も等しく分けるわけですから、左右の壁でそれぞれ等しい窓の面積を差し引くことになり、二つの壁の面積は等しいですよね。
いかがでしたか? グレー色の壁だけ見ていたら、きっといつまでたってもわからなかったでしょう。でも視点を変えてみたら、あらあら不思議。パッと世界が開けるではありませんか。正解にたどり着いたこの快感。脳トレはクセになりますね。
算数に興味のある方は、出典元のこちらの本をぜひ、どうぞ
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