ご縁を呼び寄せる五円玉
善男善女が神社仏閣に繰り出すお正月の初詣。みなさんお賽銭はいかほど投じていらっしゃるのでしょう。どうやら決まりごとはなく、お気持ちでということで、いくらでもよいらしいのですが、そこは年の始まり、ぜひとも福を呼び込む金額で景気よく参りたいものです。
小学生のころ、祖母から五円をすすめられ「ご縁」につながるものだと教えられたときは、うちの婆さまのいなせなふるまいに感心したものでした。
お賽銭をいくらにするか。その金額には、どんな意味が込められているか。縁起物だけに「うまいこと言ってみせる」と、周りに粋人ぶりを発揮できるという御利益もあるようです。
そこで今回は縁起がよろしくてかっこいいお賽銭の金額をまとめてみました。
基本となるのは、やはり五円
五円が「ご縁」につながる語呂合わせ。ありがたい場所とずっとつながっていられるようにとの願いを込めて。
五円玉2枚で「重ね重ねのご縁」
五円玉2枚で10円に。「重ね重ね(かさねがさね)のご縁」に掛けます。賽銭箱に投げ入れるときはやはり2枚重ねでいきたいですね。
五円玉3枚で「十分なご縁」
五円玉3枚で15円に。「じゅうごえん」から「十分なご縁」に掛けます。ここは十円玉を混ぜないように注意しましょう。お賽銭は「ご縁」に因み、すべて五円玉でまとめるのが鉄則です。
五円玉4枚で「良いご縁」
五円玉4枚で20円に。「五円=ご縁」が四つで「良いご縁」に掛けます。なかよしの友だちや恋人などとの初詣にぜひ使いたい語呂合わせですね。
五円玉5枚で「二重のご縁」
五円玉5枚で25円に。「にじゅうごえん」から「二重のご縁」に掛けます。神様仏様とのより緊密なつながりを願います。
五円玉8枚で「始終の縁(末広がりのご縁)」
五円玉8枚で40円に。「よんじゅうえん」を「しじゅうえん」に読み換え「始終の縁」に掛けます。また「8枚の五円」から「八」の末広がりをとり「末広がりのご縁」にも。24時間365日絶えることなく末広がりに福が舞い込む、まったく欲張りな語呂合わせです。
五円玉9枚で「始終ご縁(九重のご縁)」
五円玉9枚で45円に。こちらも上記同様「よんじゅうごえん」を「しじゅうごえん」に読み換え「始終ご縁」に掛けたもの。また「9」はおめでたい言葉である「九重(ここのえ)」につながり「繰り返す」ことを暗示。「9枚の五円」が「九重のご縁」に掛かります。
五円玉20枚で「百までご縁」
五円玉20枚で100円に。「ひゃくえん」の「百」を「百歳」と考えると、それがすべて五円玉で構成されていることから「百歳までご縁」につながります。また「百」は「もも」とも読み「数が非常に多いこと」を意味します。「百歳千歳(ももせちとせ)のご縁」「多大なるご縁」と掛けてもおもしろいですね。
さてさて、これくらいにしておきましょうか。欲をかいたら切りがないですからね。「縁起がよろしいお賽銭の語呂合わせ」はあくまでお遊び。「おもしろいでしょ」程度の気持ちでさらっとやっちゃうのが粋というものです。
今度参拝するときは、ぜひ五円玉をたくさんお財布にしのばせておきましょう。お連れ様に、お賽銭の金額の由来を語り、お連れ様のぶんを両替してさしあげ、いっしょにお参りすると、きっと喜ばれることでしょう。あなたの株が上がることまちがいなし。ほら、もう縁起がいい!
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