JR池袋駅東口のロータリーを隔てた正面にある老舗の洋菓子・パン店「タカセ」に行ってまいりました。
わがつれあいにとっては学生時代からのお馴染みのお店。娘ちゃんもときどき仕事帰りに寄っていました。
しかし残念ながら、僕はまだそのお店を訪ねたことがなく、娘ちゃんの買ってきてくれた甘く美味しいパンをいただくだけだったのです。
ディープなタカセ
駅前のロータリーを渡り店頭に立つと、目に飛び込んでくるのはワゴンに積まれたパン、パン、パン!それらをよく見ると、ほかにはない独特のネーミングのものもあります。「カジノ」?「ファンタジークリーム」?…
店内に入り、ウ~ンとなったのがこの「あんみつドーナツ」。味の想像がつかず、1個にすべきか、家族3人分3個にすべきか、しばし悩んでいると、隣りから見知らぬご婦人がじゃまだとばかりに肩で僕の脚を押しのけ、トングをぐいっと伸ばし、あっという間に買い占めてしまいました。いや7~8本はありましたよ。それを大人買いですから。きっとファン垂涎のパンだったのですね。いや、惜しいことをしました。
ほかにも「カステ」「アポロ」などファンタジックなネーミングのパンが並んでいました。
贅沢な甘さのアップルロール
結局、買ってきたのは僕の大好きな「アップルロール」と「カジノ」「スティックドーナツ」。
ごめんなさい。あっという間に食べちゃったので写真に残せたのはこの「アップルロール」だけでした。
ふわふわの生地にラム酒漬けのレーズンとオレンジピールやリンゴが入り、砂糖を白くかためたようなグラズールがたっぷりかけられていて、もう洋菓子のように贅沢なパンです。
ちなみに「カジノ」はフルーツの入ったホイップクリームとカスタードクリームを包み込んだパン。「スティックドーナツ」はコーヒークリームをサンドした細長いドーナツパン。どちらも上品でありながらとっても甘く美味でした。
タカセの創業は大正9年だそうです。砂糖がまだ贅沢品だった時代を彷彿とさせる遠慮ない甘さと、伝統的な製法に裏打ちされた上品さ、そして独特のセンスを取り入れた趣向が、懐かしく、美味しく、たのしいタカセのパンの魅力です。
2階の喫茶室へ
せっかくなので、お店横の階段を上り2階の喫茶室へ行ってみました。
どうです。このショーケース。喫茶室も老舗タカセのフレーバーが充溢しています。
残念ながら2018年5月時点では禁煙ではなく、店内はたばこの匂いがツンとします。
しかし時代を感じ、たのしむには、むしろ欠かせないアイテムの一つ。ここは好意的にとらえ、僕はコーヒーフロートを、つれあいはクリームソーダ(クリソ)を注文しました
コーヒーフロートは予想に反しガムシロ抜き。ビターなアイスコーヒーの上に甘いアイスクリームがのっています。ここは本格コーヒーへのこだわりを感じた点でした。
つれあいのすすめでクリームソーダを少しいただくと、こちらは子どもの頃デパート屋上のレストランでいただいた懐かしい味そのもの。たっぷりの甘さとぱちぱちはじけるソーダ水。溶けてまろやかなアイスクリームが絶品でした。
昭和にタイムスリップした気分の僕たちは初デートのような雰囲気をまとい、ロングスプーンでアイスクリームをすくっていたのでした。
タカセ
http://www.takase-yogashi.com/
池袋本店
東京都豊島区東池袋1-1-4
電話:03-3971-0211(代表)
■1階 パン・洋菓子コーナー
営業時間 8:00~22:00 年中無休
■2階 喫茶室
営業時間 9:00~22:00(ラストオーダー21:30)年中無休
※上階にはレストラン(全席禁煙)やコーヒーラウンジもあります。
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