実家に帰ったら、すもも(プラム)がたくさん実っていました。しかし母によると色づくとすぐに落果してしまうとのこと。木の下にはたしかに黒ずみ形のくずれた実がもったいないくらい落ちていました。
そこで緑いうちにもいで追熟することに。ジャムも作ってみました。
ちなみに当初僕はこれをあんず(アプリコット)の実と勘違い。ちゃんと調べると果実の皮の表面がツルツルしているのはすもも(プラム)ということでした。
母はこれを「ボタンキュ」と呼んでいます。すももやあんずなど赤く甘酸っぱい小ぶりの実を昔の人は総じて「ボタンキュ」と称していたらしいです。味や形のイメージが的確でとても美味しそうな表現です。
みるみる追熟
追熟といっても、特別なことはなにもしていません。もいだままを洗わず、部屋のなかにおいておくだけ。それだけでどんどん熟していきました。
下の画像はもいで3日目。このあたりから赤みがつきはじめました。
下の左が4日目、右が5日目です。
左右の画像ですももの位置が異なるのは、熟したものから食べ始めているからです。
いったん熟すと、それから先は急速に腐り始めます。昨日まで食べごろかなと思っていたやつが、翌日には表面にぼつぼつとカビのようなものができている。こうなったらアウトです。
だから熟し始めたらすぐ食べるのが鉄則。熟すスピードはばらばらですから、みんな熟すまでなんて待っていてはいけません。
食べてみると、追熟でも、とっても美味! たんせいなんかぜんぜん込められていない、庭に勝手に実ったやつですから、とにかく野性味がたっぷりです。甘さも酸っぱさもキュッと濃厚でした。すももってこういう味なんだと改めて発見させてくれました。
スーパーで売ってるやつも美味しいですけど、雨風に耐えて育ってきたやつにはかないません。
ジャムを作ってみよう
さてさて、このまま熟したやつから食べ切ってもよかったのですが、せっかくですからジャムも作ってみることにしました。
追熟6日目になってもまだ緑みの濃い、この10個が材料です。
種抜きのしかた
ジャムを作るにはまずすももの種を取り出さなくてはなりません。小さく、実離れもわるいのでなかなかたいへんな作業ですが、包丁を使い、つぎの要領でやれば案外とんとんと進んでいきます。
実の中央にぐるっと1周、種に届くまで包丁を入れます
切れ目に指を入れ二つに割ります。種のついていないほうはそのまま包丁で皮をむく。赤矢印の種のついたほうは裏返してまな板に。
中央に包丁で切れ目を入れ、これも指で二つに割ります。
こうすると種は指でかんたんに抜き取れます。こちらも皮をむきます。この実は虫が入っていたようです。黒い部分は包丁でこそげとります。
砂糖をまぶして馴染ませる
10個の実から小さなボール半分程度の果肉が取れました。美味しそうですけど、緑いやつはさすがに酸っぱいです。
そこで砂糖をまぶします。大さじにだいたい3杯くらい(甘みはあとでいくらでも調整できます/ジャムの場合は果肉の重さの半分からほぼ同量の砂糖を使うということをあとで知りました)。かきまぜて、さっと馴染ませ、ラップをして、一晩冷蔵庫に寝かせます。
鍋で煮る
一晩おき。果肉がややトロっとなっています。ただ染み出るはずの果汁が思いのほか少なかったので、ここに水100mlを加えました。
果肉と合わせて250mlを少し越える分量です。これを鍋で火にかけます。
煮立たせながらアクをすくい取ります。
弱火で10分煮込んで完成です。火を消す前に味見をして甘みが足りないようであれば砂糖を加えます。
冷めたら容器に移します。ラップをかけて冷蔵庫で保存します。
果肉入りのカクテルに!
できたジャムはパンに塗ったり、ヨーグルトやアイスクリームにかけても美味しいですが、酒好きの僕はウォッカベースのジューシーなスパークリングカクテルにしてみました。
甘い口当たりに、果肉の酸っぱさが刺激的で、夏にぴったり、うま、うまでした!
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